台湾出張報告③ 台南市の歴史継承とダイナミズム

2026.05.09

台南市では早朝の時間を活用し、市内を歩いて巡ってまいりました。そこで目にしたのは、歴史を重んじながらも驚くべき熱量で進化を続ける都市の姿でした。

​■ 過去を「保存」から「活用」へ:歴史を活かす知恵

​今回特に感銘を受けたのは、「旧台南州庁(現・国立台湾文学館)」や「林百貨店」、そして「孔子廟」周辺の街並みです。

日本統治時代の近代建築が単なる遺構としてではなく、現代の息吹を吹き込まれた「街のシンボル」として見事に再生・活用されています。古い歴史を尊重しつつ、現代の感性でリノベーションするその手法は、同じ歴史都市である金沢のまちづくりにとっても、非常に示唆に富むものでした。

​■ 欧州モデルの都市計画と多層的な歴史

​台南駅前や旧州庁周辺には、美しいロータリー(円環)が形成されています。これは当時の都市計画において、パリなどの欧州都市をモデルにした名残といわれています。

放射状に広がる道路が織りなす景観は、台南が歩んできた多層的な歴史の奥行きを物語っています。

​■ 台南のパワーを象徴する「静」と「動」

​一方で、静寂な歴史的建造物とは対照的に、信号が変わった瞬間に一斉に加速するバイクの群れには、圧倒されるほどのエネルギーを感じました。

静かな時を刻む歴史遺産と、ダイナミックに動く市民の日常。この「静」と「動」の鮮やかなコントラストこそが、現在の台湾、そして台南の成長を支える源泉であると肌で感じた次第です。

​今回の視察で得た「歴史の活用」と「都市の活力」のバランスを、今後の市政への提言に活かしていきたいと思います。

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