【オーストリア報告④】ウィーンの交通事情とMaaS3.0実現の世界
2025.10.24
今回のオーストリア遠征は公演が中心でしたが、私自身の個人的な目的の一つとして、ウィーンの交通事情を調査することがありました。
練習や公式行事などで自由な時間は少なかったものの、時間を縫ってLRT、地下鉄、バスなどの公共交通機関に実際に乗車し、その機能や運用を調査することができました。
都市機能としての公共交通の質
多くのウィーン市民が日常的に公共交通を利用している姿を見て、これこそが「都市の機能」そのものであることを再認識しました。
特に印象的だったのは、狭い道路環境下でも幅の狭いLRTが専用の線路上をスムーズに走行する点です。実際に乗車したLRTは、低騒音で振動も少なく、まさに「人に優しい乗り物」であることを実感しました。また、駅や停留所では列車の到着時刻などが示された電光掲示板も非常に分かりやすく整備されており、利用者のストレスを軽減する工夫が徹底されていました。交通連結点(ターミナル)の整備が行き届き、その周辺が賑わいを生み出している点も、コンパクトシティにおける交通の理想的な姿だと感じました。
MaaS 3.0の実現と公共交通の役割
ウィーンでは、どの交通機関を使っても1回乗車券が€2.4、1日券が€8ユーロなど、統一的でシンプルかつ利便性の高い運賃体系が導入されています。
これは、私が議会で継続して提案している「MaaS 3.0(モビリティ・アズ・ア・サービス)」がすでに高いレベルで実現されている形です。移動手段を問わず、シームレスに、そして手軽に利用できる環境は、市民の利便性向上に直結します。
今回の視察を通じて、公共交通は単なる「移動の手段」ではなく、「持続可能で質の高い都市生活を実現する『目的』であり、それを実現するための『手段』でもある」ことを改めて強く確信しました。
この視察で得られた知見(と感動)を活かし、金沢市の特性と課題に合ったコンパクトシティの交通のあり方を今後も研究し、ウィーンのような利便性の高いMaaSの実現に向けて、具体的な政策として実現できるよう力を尽くしてまいります。







